Betaflight カスタムファームを作るよ

そろそろカスタムファームをビルドする時期に来たようだ。

ドローンのフライトコントローラ(FC)は、STM32 のマイコンがベースになっている。
電子工作でおなじみの ESP32 とかと似てる ARM ベースのマイコン。
Cで書かれているので、それをコンパイルできる環境があればよい。
今回は Windows の WSL を使って、Ubuntu を使った環境の作り方をまとめてみたよ。

WSL をつかって Linux をインストールする方法はコチラを参照。
https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1608/08/news039.html
前回の記事にあるとおり、Ubuntu18.04LTS が無難じゃないでしょうか。
今回は 18.04 で進めましょう。記事にあることを全部やる必要はなし。
インストールが終わって立ち上がったら、最初にユーザとパスワードの設定を求められるのでテキトウに設定。
あとは下記のコマンド打っていく。
なお Ubuntu 実行窓は、右クリックでペーストできる。

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade

これはパッケージを最新にするもので、ubuntu でなんかするときは、おまじないのように実行する。
パッケージが新しくなって動かないものが出たりもあるけど、まあやっとけ。
提供されているイメージが古いせいか、今やると142パッケージがアップデートされた。
まーまー時間かかる。
続いてコンパイルに必要なグッズを入れる。
git とか gcc とか make とか。

$ sudo apt install git gcc build-essential

Windows は x86-64 ベースなので、ARMのクロスコンパイル環境を入れる。

$ sudo apt install gcc-arm-none-eabi

あと Ruby も使うようなので、ココで入れておきましょう。

$ sudo apt install ruby

最後にインストールに使った一時ファイルを削除しておきましょう。

$ sudo apt clean

さて実際にビルドしてみましょう。
Betaflight のソースツリーを git で引っ張ります。

$ git clone https://github.com/betaflight/betaflight

iNav の場合はこんな感じ。

$ git clone https://github.com/iNavFlight/inav

各フォルダに入って。(cd betaflight とか cd inav とか)
まずは最初に一発。これは1回やればOKだと思う。

$ make arm_sdk_install

そしていよいよビルドです。FCがどのソースを使うのかは「make/targets.mk」で確認。8グループある。

$ make TARGET=ボードの名前(MATEKF405とか)

これでゴリゴリ作り始めます。作り直すときはこの並びで clean する。

$ make clean TARGET=MATEKF405

最終的に「ボードの名前.hex」というのが obj の下に出来上がって、これを DFU からローカルファイルで焼き付ければOKです。
なお 「/mnt/c/」が「c:\」になってます。

さあ、これでカスタムした、世界にたったひとつのオリジナルなファームが作れます。
なんかどこかのメーカーのファームが詐称をしてどう、みたいな話もありましたが、こういうので適正にするのもアリですね。

今回はユーザが多い Windows の説明でしたが、ChromeOS の crostini でもできます。前から言ってますが、むしろ Betaflight とかはChromeOS トラブルなくてよい。クロスコンパイル前提っぽくARMベースのやつはダメみたいっす。

ラズパイ用 Ubuntu18.04LTS がオフィシャルから配布開始

ラズパイ用の Ubuntu server イメージが、Ubunbu オフィシャルから配布開始したとのこと。

http://cdimage.ubuntu.com/releases/bionic/release/

ホントだった。
18.04 LTS は 2018年4月にリリースされた LTS (Long Term Support)。
通常 LTS は 5年間なのだけど、なんと 18.04 については 10年間行うと宣言。(2028年4月まで)
ありえん長さ。
全部のアプリが動くか、その頃使い物になってるかわからない。
それでもコレで Linux のお作法を覚えると、長期間ムダにならないので、入り口としてはよいのかもしれない。
ポンコツスクリプト動かすぐらいならイケるだろうし。あとROS2使いたい人はこの選択もあるか。

ということで、早速 ARM 64bit をインストールしてみた。
ラズパイ2B v1.2 から Cortex-A53 という 64bit SoC(AArch64)を搭載していたが、従来機や Zero系の対応もあり、Rasbian は 32bit のみの提供されてきた。
オフィシャルからの提供で 64bit も一般的になるのではないか。

64bit 化で、整数、浮動小数点が高速化し、メモリ幅も増えていろいろ効率アップが見込まれる。
まあそんなにガリガリ動かす用途はラズパイにないが、効率が良いのに越したことはない。

使うのは簡単。
いつもどおり、イメージをダウンロードして、SDカードに焼き付ける。
サイズは 2.6GB あるので、4G 以上の SDカードを準備しよう。
焼き付け終わったら電源投入でブートする。
今回は ラズパイ4B/2G版を使って実験してみた。
配布ページに書いていないけど、初期 id、pass共に「ubuntu」。
最初のログイン時にパスワードを更新する。

まあ、あとはいつもの Ubuntu Server。
初期導入されているパッケージは最低限っぽく、Rasbian のように吊るしでなんとかなるってことはない。
ネットワークで必要なパッケージを集めてこよう。
なのだけど、本体についている NIC 以外は標準で使えないようになっている。
いろいろ事情があって、USB NIC を使っている人は「sudo lshw -c Network」で eth1 とか ens01 とかデバイス名を探して「/etc/netplan/50-cloud-init.yaml」に使いたいデバイスに書き換えよう。
パッケージ足りない気味だけど、sshd は最初から入っているので、あとは ssh でつないでやればよい。

ということで、今回はここまで。

DJI Digital FPV ゴーグルのアナログRX運用

FATSHARK HDO2 やら Orca やら Skyzone Sky03Oやら。
新型ゴーグルが目白押し。
周りでも購入者が出てきましたが、あちらが立てばコチラが立たず。
うーん悩ましい。
ここはしばらく DJI FPV を活用してしのぐのもありではないか。

ということで、ものすごいややこしいことをして、5.8GHz VTX 映像を、DJI Digital FPV ゴーグルで受信できるようにしてみた。

いよいよもってイカツイな。おっさん大丈夫か。

いろいろ部品も揃えて試してみたけど、最終的にはこの構成になった。

技適ある上に、お金かけて業務局を開局しているので、無改造ですむコチラをチョイス。
https://jp.banggood.com/URUAV-5_8G-RX-PORT-2_0-DJI-Digital-FPV-Goggles-Simulation-Receiver-Board-for-DJI-Fatshark-FPV-Goggles-p-1605285.html
レシーバーは使い勝手がよく、映像のキレイな RapidFire を使いたかったが、RapidFire はチャンネル切替のたびに切れるというトラブル。
しゃーないので、予備部品になっていた Eachine PRO58 RX を使った。

DJI ゴーグルは双方向通信で、ほっといても電波出してしまう。
ということで、4つあるアンテナにはダミーロードを設置し、電波を遮断してみた。金色の角がそれだ。
今度、電波暗室に持ち込んで漏れてないか計測してみる。
(写真のものは業務局申請済のもの為念)
これによって業務局を開局しなくても、このゴーグルを使うことができるはず。
値段は550ドルぐらいで、まあ改造とかいるけど、ハイエンドクラスの他社ゴーグルと十分戦える価格帯になる。

電源は 12v 以上を要求され、実は電源関係がめんどい。
XT60 端子に5インチ用バッテリつなぐのが、一番確実ということになった。
スイッチを増設してあるが、再ブートに時間がかかるので、基本入れっぱの運用になりそう。

で、使ってみてどうだったか。
見える画面はキレイで大きい。
HDO2 の見た目に一番近いかな。
個人的に遅延はそれほどないように思う。
私程度が飛ばすのには支障はなかった。
ゴーグルのブートに時間がかかる。
ブート後「AV IN」を選択する一手間あり。
DVR は録画ボタンを押すことでできる。

DVR の比較映像がコチラ。(比較動画つくった)

DJIゴーグルは 718×480 のH.264 で録画してくれる。(typoしとる、、)
FATSHARK は 640×480 の MotionJpeg。
比較するとわかるが、DJIゴーグルは録画範囲が広い。(電池マークで比較)
DJIゴーグルのほうが録画品質が高そうだが、なにぶん受信機の性能に差がありすぎ。
PRO58 RX のファームを AchilleΣ にしたら、ちっとはマシになる?
https://achillesfpv.eu/

あとこの形状もあって、ちょっとかさばる。
毎日ドローンバックを運ぶ身としては、なんかケース探してこないとなと思う。

DJI ゴーグルは、現代っぽいちゃんとした製品だなあと思うが、細かい使い勝手がアレ。
FATSHARK は使い慣れたのもあって、一連の作業はさっくりできる。
あとはそうだなあ、DJIゴーグルは、メガネかけて使うことができる形状になっているので、おもったより箱メガネ的。
それゆえ上のゴムが威力を発揮するのだが、この形状だと、ゴーグルをちょっとおでこにあげるとか、首に巻いて動くとか、そういうのに適さない。
箱メガネの時の悩み再びって感じだ。

しばらくこれを使ってみるかなーって思ってる。

2021/4/8追記。
この記事から随分たちました。
取り回しがめんどくさくて、けっきょくFATSHARK HDO2使ってます。
さて、DJI FPV ゴーグルは v2 となりました。

DJI FPVについてくるもので、デザインとかほとんど差はないやつです。
ゴーグル本体も日本で購入可能になりました。
しかし、このアナログ入力機能については使えないようです。
説明書にもいかにもできそうな感じで書いてあるけど使えないそうです。
ということで、念の為追記しておきました。

Nutmeg ナツメグ

日本特有の200g未満というルールをフルに活用するためにペイロードを稼せげる、Donutとか、爬虫類(Reptile Cloud)とかを使ってる。
いろいろ載せられて大変重宝している。
多少重くなろうとも GoPro マウントでアレコレ搭載したり角度つけたり。

Osmo Action 載せて撮影し、その撮影できるレベルの違いに驚いた。
でも屋内で使うのにはちょっと大きい。屋内でも使いたい。まあ飛ばせんこともないけど
そうしたニーズに、GoPro を分解して 20g近辺まで軽量化する「剥きプロ」。

WTW で 65mmに搭載されたの見たことある。

これはスゴい。pipi FPV さんの製作したと後日知る。

しかし GoPro 安くないし、ぶつけるのは日常だし。
チャンスできたらやるだろうけど、他に方法ないのか。

ということで、Shendrone の Nutmeg。
http://www.shendrones.com/nutmeg
ダクトファン式を目一杯小型化したもの。
この製作過程もおもしろい。
1408とかのごっついモーターを載せて、4インチとか5インチの羽をカットして利用する。今回はメルカリでジャンクをゲットした。
いつものルール(飛ぶのに必要なものだけ)で重量を計測すると、U199 は余裕で達成。(4S-450mAh)
4S-650mAh までは搭載可能。3Sは馬力足りず。
カメラとVTXに軽量化の余地あり。

コピー品がすぐ流通する仁義なき中華の世界でも、これは他から出てこない。
飛ばした感じは、プロペラ小さいってこういうことかなーというピーキーな感じ。
ペイロード150gぐらいは確保できそうだ。
屋外はこの形状だと独特の影響が出るだろうから慣れが必要か。
デカい FC を 45度傾けたマウントとなるので、組み立ての時はジャイロの設定に注意。
なんかヘンテコなのが飛ぶと、妙な高揚感ある。

いっぽう BetaFPV は 95X を出すらしい。
https://betafpv.com/collections/brushless-frame/products/beta95x-frame-kit
DJIのデジタルVTX、Caddex の Vista を載せるらしい。
デジタルFPV がすすむなあ。

あとは Ethix の Cinerat が気になる。
https://www.team-blacksheep.com/products/prod:cinerat_cfhw
今年は電子ジンバル付きのカメラ搭載が盛り上がりそうな感じ。

次回はこのあたりの紹介ですかね。

HDMI を UVC にする ezcap269

便利な HDMI キャプチャーみつけた。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07Z48YTG4

1/13に行われた銭湯レースへお手伝いに行ってきた。
その時のライブ配信映像がコチラ。

こちらの配信に使ったのが、ezcap269 であった。
いろいろ相談しながら直前に導入し、人柱覚悟でやったが9時間無事完走。

これは何がスゴイか。
ezcap269 は UVC(USB Video Class)、つまり Webカメラの類にしてくれるので、ドライバとかなく簡単に取り込み可能。
FPV する人だと、PC用の 5.8GHz 受信機を持っていると思うが、つまりアレ。他にも電子顕微鏡とか耳かきとかチラホラあるよね。

4K は FullHD に変換される。30fps か 60fps を利用可能。
まあ保管用途ではないので、FullHD も出せれば十分。
そして 720p のものをアップスキャンはしてくれないようだ。
その他の製品との比較はコチラが詳しい。
http://sonotaco.jp/forum/viewtopic.php?p=55113&sid=f6ee124b2358f295a2dc616d23ddc535

UVC は標準規格なので、これを使うと各種 OS でドライバ入らずで利用可能。
Windows、Mac、Android、ウチが一押しの ChromeOS でも利用可能。
ついでにバスパワーで動くという、このお手軽さ。
OTG で Android とかに接続すると、ヘッドレス運用のラズパイの HDMI 出力を、スマホでモニタ化することができたりする。便利だ!
アプリは選ぶが、ウチの Opneplus7pro でも利用可能であった。(バスパワーで動いた)
その他にもビデオチャットツールでカメラを切り替えたりすると、少人数には遅延なしで配信できたりするかもしれないね。

一部の人は気になるかもしれない HDCP だが、どうも設定を忘れているっぽい。
まあこれは「これは映るがこれは映らん!なんでや!」とかに悩まなくて済む、と解釈しよう。

アルミのケースに入って頑丈かつ軽く、キャプチャデバイスとしては1万程度と安価。なにかと活用可能なので、ピンとくる人は押さえておくといいと思う。

Kibana を日本語UIにする

ブログ再開して1年経過しました。
さて昨年一番の人気記事はコチラでした。

Elasticsearch 7.0.0 がリリースされるもアップグレードでハマる
https://papalagi.org/blog/archives/437

ドローンブログなのに!(注:ドローンブログではありません)
Elasticsearch は優秀で、我々のような素人筋にも活用できるナイスツール。
ホント便利なので、みんなも使ったらいいと思う。
現在 7.5.0 まで順調にアップデートされ、使い切れないぐらい機能追加されています。

Elasticsearch というと、なくてはならないのが可視化ツール Kibana。
コチラのUIが英語だったので、紹介してもなかなかとっつきにくいところもあった。
が、いつの間にか日本語リソースが提供されているのをイマサラながら知る。
https://github.com/elastic/kibana/commit/66bb463e5cfebafae0eb15eaa863e0417095674e
去年の5月じゃん!

ということで、早速試してみた。
ウチのは ubuntu なので、/etc/kibana/kibana.yml を修正する。
一番最後のこの行。

#i18n.locale: “en”
↓これに変更
i18n.locale: “ja-JP”

あとは Kibana を再起動するだけ。($ sudo systemctl restart kibana)
果たして日本語になった。なんて簡単。

英語慣れしすぎて逆に違和感が。(英語UIのまま使ってたあるある)
その筋の人たちはみんな知ってるのかもしれないけど、孤独に使っているとなかなか気づかないというお話。

thatgamecampany の「Sky」がスゴい

帰省しました。

ドローン飛ばしたれーと持ってきたのですが、充電につかう XT60コネクタのアダプタがいきなりの故障。詰んだ。
充電できねー。どうするか。
ドローン関係は、こういうトラブルに何度となく遭遇し、それなりにコンテンプランも考えながらやっているが、それはいつも想像もつかないところから突然に。これってなにかに似てる?

閑話休題。

マニアックなゲームグッズを扱うFangamerから新製品情報のメール来た。
https://www.fangamer.jp/
「風ノ旅ビト」のTシャツ、ついに売り出したのか。
沸き立つ我が家。年末年始は配送停止してるとのこと。いったん落ち着いた。

「風ノ旅ビト」に代表される thatgamecampany は、すばらしい作品を作る。
音楽も世界観も正直大好き。なのに寡作。
繰り返しその世界に浸りたいが、iOS ない我が家には PS3 ぐらいで困ってた。

そしたら。
なんか12/12にAndroid版の「Sky」出てた。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.tgc.sky.android
マジか。ずっとiOSで作ってたのはしていたが正式リリースにあわせてついにこっちにも来てくれたか。
さっそくやったが、ああこれは thatgamecampany だ。
マルチ対応してるのだけど、このメーカーらしいマルチプレイだ。ソシャゲ?
継続的なコンテンツ提供もしていく模様。
どうしても寡作になるしかなかった thatgamecampany だが、この運営方法がマッチするだろうか。

調べたらこれまでの製品もiOSが一番対応多い。
「風ノ旅ビト」も Android に来て欲しい。有料でいいから。

FATSHARK 電源ボックスを修理する

FATSHARK の電源で相変わらず悩んでいる。
https://papalagi.org/blog/archives/681
前記事にあるとおりUSB給電でしばらくしのいでいたのだけど。

普及活動が多いので人へ貸し出す時に、ケーブルが長いUSB給電は取り回しが悪くイヤになってきた。
そんな中、FuriousFPV から Smart Power Case の v2 が出た。
なにが変わったかというと昇圧レギュレータがついたので、18650のバッテリが端まで使えるようになった。
今までのヤツって、FATSHARK が電圧降下でピーピー言い始めても、実際は40%ぐらい残っていたり。
まあそれぐらい最初からついててもよかったんだよね。いくらもしない部品だし。
蓋もスライド式になったので、まーいっちょ試してみるかと購入。
また1ヶ月経たずにケーブル断線。うおー。

いよいよ腰を据えて、これまで断線した電池ボックスをかき集めて分析することにした。
先に結論を言うとケーブルと取り回しがダメ。設計ミスレベル。
電源はシリコンのケーブルが2本を皮膜で束ねている。
シリコンの皮膜は柔らかいので導線の補強にはなっていない。
加えて電池ボックスの出口部分が曲げて押さえられている構造。
ハンダに直接力が加わらないようにって工夫なのかもしれないが、そこに曲げ荷重がかかり常に引っ張られている。
その結果、繰り返し曲げを行うことで、内部の導線だけが引っ張られて金属疲労で断。
慎重にカッターで剥いたら、みんなそこで切れていた。

折り曲げて保管し、持って歩き回っている(毎日だ)ウチに振動とかで切れたのだろうと予想。

対策を施すために電線のプロ、オヤイデ電気に持っていって相談した。
7.4v で最大 500mAh ぐらいまで。
ベストな電線はなんだ? → 曲げにも強い同軸ケーブル。
PVCとかのが曲げに強そうだけど、曲げて使うのでシリコンの同軸ケーブルとした。
ブツはこちら。
https://shop.oyaide.com/products/p-1996.html
太さといい、手触りといい、これなんか記憶にある・・・。
と思ったら、SHURE SRH1540 の純正ケーブルと同じ感じだった。
用途的には似ているのではないか。十分な強度も期待できそうだ。

早速これを使ってケーブル交換。
オーディオ向けハッタリ金ピカコネクタを採用。
https://shop.oyaide.com/products/dc-2-1gl.html
明らかに重いので普通のプラスチックのヤツを強くオススメします。
https://shop.oyaide.com/products/mp136l.html
軸は2.5mmと2.1mmがメーカによりマチマチみたいですが、2.1mmが正しいようです。
(どっちでもいけるみたいだけど)
でも金ピカコネクタ、周囲のウケはよかったです。

電池ケースをバラすのもノウハウですよ。
FATSHARK の 18650 はシール(電池の向きとか書いてある注意書きがシールになってる)の中に2本ビス隠れてる。一番簡単。
赤電池ケースも v1、v2共にシールの中に2本ビスが隠れてる。
ケースの加工精度はひどいシロモノで、液晶パネル外れない。
一部切り欠いてハンダ部分を露出させて配線。シールで蓋。
FATSHARK の USB充電タイプは嵌め合わせだけ。
通電状態での加工になるので順番とか注意。
ショートすると保護回路が働くらしく、その場合は MicroUSB で給電したらリセットするみたい。

これで1ヶ月半ぐらい乱暴に扱ってみたが、前よりは強度がありそうで、ここまで断線はしていない。
とにかく出先でつながらない時が一番腹立つので、他の手段も準備しておくのがいいと思う。
DJI FPVゴーグルと共用考えると、いっそ 3S の電池ボックス作ったほうがいいのかもな。
電源の悩みはまだ続きそうだ。

DJI Digital FPV ゴーグルにアナログVTXを映す

そろそろ FATSHARK HDO2 が出回りはじめました。
この時期に気になる比較をしておかねば。

DJI Digital FPV が飛んだという話をした。
DJI Digital FPV ゴーグル(以下、DJIゴーグル ← 従来製品もあるけどこれで)は、すごく視界が広く明るい。
高解像度の映像なのであたりまえだが、メガネも使える形状、重量、フィット感、エアフローなど、現代の製品だなーと思える。
画面が近いので目を動かさないと全部見れないとか、電源が進化してないとか、まあケチをつけられるところはあるけど。

iFlight から従来のアナログRXを搭載するパーツを売っている。
取付動画がコチラで出ている。
https://youtu.be/KT728JSkFHo
BECで 5v 作って供給し、AV IN のビデオ入力に直付けという方法。
ややこしい業務無線局を取得した技適品をバラしてこれやるというのは、ちょっとどうでしょうね。
まずはせっかくついている AV IN の端子を利用して、どんな感じか試してみて、その後の展開を考えていく。
FATSHARK の AV OUT から DJIゴーグルの AV IN にケーブルつないで映すのが簡単か。

さて端子を調査してみよう。
DJIゴーグルの AV IN 端子の情報はあんまりでていないが、いろいろ調べてみるとどうも 3.5mm 4極、それも OMTP っぽい。
FATSHARKは以前DVR画質向上を取り組んだときに調べたとおり OMTP。
つまり先っちょから「白赤黄黒」の並び。
3.5mm 4極のストレートケーブルを挿せばそのまま映る。

遅延はそれほど出ていないように感じる。
アナログ入力されたのを、なんらかの方法でアップスキャンしていると思われるので、遅延はゼロではないと思う。
得られる画像の解像度は高い。液晶パネルの性能も高いので品質は向上した。
DJI FPV の画角より少し小さくなるが、十分キレイな映像が得られる。
v01.00.01.00 のファームでは DVR 機能が使えなくて、これは困った・・と思っていたが、12/2 リリースの v01.00.02.00 で DVR も使えるようになった。
なんか他にもアナログ入力周りのバグフィックスもされているらしく、DJIはこのあたりもちゃんとしてくれてる模様。
これによりゴーグルでの録画映像は高品質になった。

これは結構イケるのではないか。
しかし FATSHARK 持って歩いてゴーグルつなぐのも、本末転倒なところもある。
アナログRX(RapidFireとか)からビデオ出力のみを取り出す簡単パッケージ(Dockingみたいな)を作成する必要はありそうだ。
と思っていたらアナログRXをつけるこんな製品が出てきた。タイムリー。
https://www.banggood.com/URUAV-5_8G-RX-PORT-2_0-DJI-Digital-FPV-Goggles-Simulation-Receiver-Board-for-DJI-Fatshark-FPV-Goggles-p-1605285.html

本体の固定方法も考えないといけない。
と思っていたら、本体を固定できそうなゴムヒモが。タイムリー。
https://www.banggood.com/ja/WLYL-Faceplate-Head-Strap-for-DJI-Digital-FPV-Google-Face-Plate-Head-Band-Eye-Pad-Lycra-Skin-friendly-Fabric-Replacement-p-1589958.html

加えて今回の DJIゴーグルは業務無線局をとったシロモノだが、使うたびに JUTM に登録するのか。
そういうワケにはいかないので、4つあるアンテナをダミーロードにし、電波出ないようにして電波法に適合しない運用にしてしまえばよいのでは。
これについては、電波漏れていないかチェックも必要かもね。

回りくどいことをやれば、DJIゴーグルを日常で使っていけそう。
という提案。

「エレクトリック・ステイト」を読んだ

ドローンにハマってというもの、他にお金が回らず、本やマンガ、音楽が買えてないという。
まあ音楽は Youtube Music でなにもこまらなくなったが。
これまでの人生もこういう時期を繰り返して来たので、まあ今はそういう時期なのだろう。

で、なにかと話題のディストピア絵本「エレクトリック・ステイト」。
なにか品薄と聞いていたし、物理な本は持っとくのが面倒なので電子化待ち。
だがなかなか電子化されない。
英語版は電子化されてるので、そっちでもいいかと思いつつ。
でも翻訳論争も起こっており、斜め読みすると、なんか難しい英語らしい。

そんな中、WTWに向かう渋谷の店頭で発見。
縁を感じたので久々に物理的な本を買った。

話は世界ドローン戦争(ドローンつながった!)で滅びた1997年のアメリカを少女がロードムービーする内容で、レトロな感じがするイラストが中心の、まあハードな絵本。

読んでいてわかったが、あーなるほど翻訳が揉めている理由がわかった。
山形浩生はコンピュータギークのみなさんにはおなじみの人で、長きにわたり翻訳家としてやっておられる偉人だ。
しかし翻訳、それもSF系にありがちなのだが、正確に翻訳するのに力入りすぎて、なんかわかりにくいというのが時折ある。
みんな経験あると思う。
SFファンが新訳が出るたびに買い直すのはそういうことだ。
村上春樹だって「華麗なるギャツビー」を新訳で出したが、個人的には「?」という感じになるアレだ。
日本語でいうと、文語体の「枕草子」が、口語体で橋本治の桃尻になると「?」となるようなアレだ。
今回は創元推理文庫的な、なんというかそっちの翻訳になっている感じだ。
コンピュータ関連の翻訳はそっちの方が読みやすいが、普通のお話になるとこういうかんじになる。

ということで、イラストがいいので、そういうのを楽しんでもらう大人の絵本という感じだった。
ディストピアもののお約束を踏襲しているので、映画では映像がどうなるかが大きな期待。
とにかく絵がよい作品なので、kindleの英語版で読むのもアリかもしれず。
私は kindle 使って、でかい画面で見たいので、英語版買い直すかも。