OpenIPCがおもしろそう。
最後の記事が2021年だそうで。なんと3年ぶりですよ。
「OpenIPCってのがおもろいらしいから調べてみて」と宿題をもらった。
さてはてOpenIPCはコチラ。
これは何かというと、ネットワークにつながるカメラ、通称「IPカメラ」をカスタムしようというもの。
「IPC」とは「IPCamera」のことだろう。
さらにラズパイ使ったロングレンジFPVにあった「OpenHD」の進化版として、WiFi使って無線化。
そしてFPV、というのも盛り上がってるようだ。
対象となるIPカメラは多岐にわたり、8Kとか撮れる高級品まである。
https://github.com/OpenIPC/wiki/blob/master/en/guide-supported-devices.md
とりあえずFPVerはどれ使えばいいのよ・・。
なんとコチラにFPV向け簡単セットの説明がある。
むちゃくちゃ懇切丁寧である。お試しでまずやるにはコレがよいのではないか。
https://github.com/OpenIPC/wiki/blob/master/en/A-step-by-step-guide-for-an-FPV-setup.md
今回はコチラの記事を補足する感じで、簡単にセットアップの流れとシカケを説明してみる。
買うのはVTXになるIPカメラx1、WiFiドングルx2、RTXになるDvr x1。
あとはUSBシリアルとBEC関係と線材。これぐらいで組める。1万チョイってところだ。
1.IPカメラのセットアップ
FTDIのUSBシリアル(3.3v対応が必要)を使ってブートローダーを焼き込む。
その後、事前に準備したTFTPサーバから有線LAN経由でファームを引っ張る。
そうやってOS入ったら、この先はSSHとかで整備可能。
WiFiドングルを、基板上にあるUSB相当のJST端子とかに変換して接続。
WiFiは「WFB-NG」(後述)としてセットアップしておく。
電源まわりをBECで整える。これでVTXとして機能する。
3Dプリンタで作るケースとかも紹介されてて、至れり尽くせりだ。
2.グランドステーションのセットアップ
グランドステーションはRTX、つまり受信装置。
ラズパイのようなものでLinuxを組み、受信側にも「WFB-NG」(後述)をセットアップする。
電源まわりをBECでなんとかして、WiFiはUSBに挿す。
画面の出力はHDMIでできる。
OrangiPi5 Proとかでよりリッチになるようだが値段もあがる。
3.WFB-NGの設定
WiFiを使うと映像伝送はなんだかんだでレイテンシが200msとかになる。
この遅延、FPVでは致命的。
そこをWFB-NGという、なんだM5のESP-Nowみたいなローレベル化した規格を使う。
これによって60msぐらいまで遅延を減らせるらしい。
ゆっくり飛ばせるぐらいの遅延は確保できるようだ。
WFG-NGに対応したオリジナルのドライバがいる。
最初からサポートしているWiFiのチップを選ぶとラクだ。
まず動かすことが目的なんで、性能よりラクさを選ぼう。
コチラの記事ではRealtekのRTL8812AUを採用。これはメジャーなようだ。
ただし紹介されてるのはブレークアウトボードみたいな裸基盤をワイルドにはんだ付けで利用。
これはアレですよ。日本にはいつものアレ。技適があるので。ココはそのままだとマズイ。
RTL8812AU使ってるUSBドングル探したら、BUFFALO の WI-U2-433DMS とか該当した。
アンテナはダイバーシティにはならないけど。まあコレを試せばよいのではないか。
買うときはVTX、RTXで2個セットだ。
4.IPカメラとグランドステーションをつなぐ
あとは細かい設定して完了。
このシステムのよいところは、電波法の資格が必要ないということ。
あと高性能なカメラが使えるので、たとえ遅延はあるにしても、品質のよいリアルタイム映像伝送が得られそう。
配慮は必要だが2.4G帯と5G帯選べるのもよい。
電子工作としての難易度もそれほど高くなく、ドローンに限らず応用範囲広そう。
実際試してから記事書けよという話ですが。
流行ってノウハウ出てくるといいなと思って、試してもねえくせに紹介記事を久々に書いてみた。