amazarashiの新作「ボイコット」出るぜ

見える人にだけ見える光だ / 陰こそ唯一光の理解者

amazarashi のニューアルバム「ボイコット」が 3/11 出ますよ。
http://www.amazarashi.com/boycott/
阿部共実とのコラボになる「月曜日」。

ライブでしかなかった「夕日旅立ち」。
ターニングポイント「未来になれなかったあの夜に」。

amazarashi は原点となる「光、再考」から「光と影」をテーマに曲を書いてきた。
メジャーなところだと「命にふさわしい」。
スタイリッシュなデストピア感あふれる「ニーア・オートマタ」において、妙に泥臭いタイトルと歌詞。

ここでも「光と影」は最後に繰り返される。
「未来になれなかったあの夜に」は、そのアンサーソングとも言える。
ラジオで少しずつ新曲流されているのだが、期待通りの amazarashi だ。

最近ライブでやってる「ロングホープフィリア」のセルフカバーがないのは残念。

緑黄色社会の「空に歌えば」のカバーもよい。

「amazarashi は誰かにお勧めされて聴くのではなく、どん底で出会う瞬間があって、それが一番必要としているタイミングだ」
とあったが、ホントにそのとおりで、マジで近年まれに見るハマり具合である。

業務VTXの技適とれるかな

がんばったっけど道半ば。
このあたりで公開するので知恵を募りたい。
TBSつながりで、Tango2 もいいけど業務VTXもね。長いぞ!

■とりあえず思うとこ(この項の最終行以外、読み飛ばし推奨)
FPV をする際に使う 5.8GHZ VTXを取り巻く問題はずっとあった。
アマ4取って、系統図まとめて、無線局の申請して。
業務で使うなら業務VTX買って、業務無線局に JUTM 登録。
「業務」の解釈で、度々守ったの守らないのと論争になったり、様々な緩和への取組とか、みんなの正義があるが、全体はなかなか進んでいかない。
大した出力じゃないので、もう自由に使えでいいじゃん、と思うが、おそらく ETC2.0 なんつう安全に関わるシカケがこの周波数帯にいるのがダメなんだろうな。
なんでクリティカルな要素をこんなあたりに置くかな・・と思う。
高速道路だけならよかったが、最近は一部の駐車場システムにも使われるようになっているらしい。
社会インフラになっただけに、他に行くのは相当難しそうだ。
業務向けには JUTM のような団体が、なんとかまとめてきた。
そんなアレコレ利用状況を管理しているあたりに、アマチュアは勝手に使う。
このシカケを俯瞰すると、いろいろムリがある。
商売のため囲い込みたい層もあれば、公共の利益のためにという御旗の元に自由に使いたい思惑もあったり。
正直思うのは「こんなもんごときで」だ。
まあなにが正しいかわからんが、業務VTXが「非常に高価」であるところも問題のひとつ。
できることを考える。

技適を取ってなんとか安くできないかな、ともがいてみた。

■法律はどうなっているか
https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/others/drone/
ウチで繰り返し出て来るこのページ。
5.8GHz VTX は「無人移動体画像伝送システム」(以下72号)になる。
5650MHz 〜 5755MHz の 20MHzシステムってあたり。
https://ja.wikipedia.org/wiki/無人移動体画像伝送システム
Wikipediaのページできてたよ。5.8GHzに限らないところもポイント。
電波法に「互いに調整するように」というところがあり、それを JUTM の登録システムで行うという仕立てになっている。
運用には業務局と資格者(3陸特以上)が必要。
あまり利用例を聞かないが、主任無線従事者制度を使って無免許者が使うこともできるだろう。

■業務VTXとはなにか
今回はアナログVTXに限定。
販売されている唯一ともいえる製品はボーダックのもの。
・HN10T
https://boduk.shop-pro.jp/?pid=131837396
他にも出力で何種類かある。
まさに先駆者といえるすごい製品だが、あとに続くのが出てこない。
わかる人にはわかる、すごく丁寧な説明文があるので一読しよう。
ポイントは「5745MHzはアマチュアのA7とかぶっている」というところと下記。
 3.電波形式  19M7F3F
 4.占有周波数帯域幅  19.7MHz以下
 6.定格出力電力  10mW  周波数偏差  20ppm以下
系統図書いた人はわかると思うが、通常の 5.8GHz VTX は「F8W」という電波になる。
これは映像と音声が混在しているという電波。
https://www.jarl.org/Japanese/A_Shiryo/A-3_Band_Plan/denpakeishiki-new.htm
これのステレオ音声部分をカットし、帯域を狭く加工したのが「F3F」。
このあたりは「あの」戸澤さんのページに詳細に説明されている。
http://ja7cme.tonosama.jp/#ナローバンドの5.8GHz帯FPV
非常に細かい加工をして、専有帯域を減らすようにしているワケだ。
これでボーダックVTXは5波運用できるようにしてある。
出力10mWがよくわからず、当初は特小を狙ったのかそれ以外の理由があったのかわからない。
この手の製品に必ず使われる Richwave社の RTC6705 は標準出力 25mW なので、なんかあるのかもしれない。
唯一販売されている業務VTXはこういう製品なのだ。

■他に例はないのか
これはそもそも「やってみるかな」となったキッカケ。
大阪のドローンアーキテクチャという会社が、TBS Nano32 で72号が通過という話を聞く。
https://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jk01&NUM=&NAM=&FOM=&PC=&YAR_FROM=&MON_FROM=&DAY_FROM=&YAR_TO=&MON_TO=&DAY_TO=&RAD=02-72-00-00&TEC=1&TEC=2&TEC=3&TEC=4&TEC=5&TEC=6&TEC=7&SK=0&DC=0&SC=1&as_fid=567625e6482b664c4c26463f96780d1d6345986e#searchlist
アマチュアと共有できる 5745MHz にチャンネルを固定することで「F8W」で登録するというアイデア。
つまりチャンネル変更しない。実際のところ業務で複数同時運用の人がレアだ。
これはボタンを操作できないようにすることでも可能だし、すごいがんばるなら VTX のファームを書き換える方法もある。
https://diskenji.wicurio.com/index.php?VTX
その他にも大阪のFunFunさんで、BETA75XHD が売られているとかある。
気になるのは、機体とセットで登録なの?ってところだが、このアイデアを元にすすめてみた。

■技適はどうやってすすめるか
「72号」ではないけど、一般的な技適のとり方が Cerevo にまとまっている。
https://tech-blog.cerevo.com/archives/725/
BTだと今は試験申請一発なんだよな・・時代はちょっとだけ進んだようだ。ポイントは技適には個別と設計承認がある。
https://www.telec.or.jp/services/tech/offer.html
製造会社ではないので、今回の場合は無線機持ち込みの個別となる。
費用はコチラ。抜き取り試験数の兼ね合いから、数が多ければ多いほど単価は落ちていく。
https://www.telec.or.jp/services/tech/price.html
企業でやる場合は、いちおう事前に全数通過することを確認するのが一般的な模様。

■申請書類を作成する
どの VTX にするかという話だが、そこら辺の安物はダメだった。
最終的に TBS の Nano32 を採用。
3つぐらいをスペアナで確認してみたが、製品品質は安定していた。


申請時にVTXむき出しはダメで、なんらかのカバーとシリアル番号の割り振りが必要。
それだと MMCX の Race の方がいいのかもと思ったが、駆動電圧の関係から汎用性の高い Nano32 を採用。
このあたりの内容と必要な書類を集め、申請書を作成し、TELEC まで持っていって「これなら受け付けられます」まで進んだ。
ココで止まって半年になってしまった。

■なにが足りないか
足りてないのは2点。

1点目。
TBS の Nano32 はアマチュア無線での利用してるといっても、認定機関にお願いして動かしているものなので、実際どんな電波が出ているかわからないが、と先に断りつつ。
アマチュア無線機器と第72号適合に向けた仕様の差異はコチラ。(アマチュア無線に対し72号)

周波数の許容偏差:±500×10^-6 に対し、±20×10^-6
不要発射の強度の許容値:100μW に対し、3μW
空中線電力:+20%下限なしに対し、±50% 1W以下
隣接チャンネル漏洩電力:規定なしに対し、-25dBc〜−40dBc(詳細割愛)

もちろん他にもある基準に入っていることを確認することが必要だが、主な差異はこのあたり。
コレに入っていることを事前に確認する必要がある。

2点目。
実際の試験にあたり、抜き取りした試験体に対し、実際それに適合しているのを目の前で見せる必要がある。
この際に、測定機器を扱って「はい!」とやる技術がない。(場所と機器はレンタルできるが道具を使いこなせない)
加えて、この試験には、出力を最大にするとか、特定の出力を出すとかが必要で、それを行う裏コマンドが必要。
裏コマンドがあるかどうかはわからんが、一般的にはあるらしい。
一般のユーザであるところが知り得ないところではある。
Richwaveの人が見てたら教えて欲しい。(いないと思う)
この2つが埋まらず、現在に至っている。

いくつかコンサルさんも紹介してもらってあたったが、ムリであった。

■思うところ
そもそもこのアプローチでよいのか。
ボーダックさんの取得は、個別から最近設計承認に移ったのか。
個別だとどうやっても承認まで時間がかかる。

関西方面で取っているのは機体がセットで、我々の進め方と違うかもしれない。
近畿無線局が管轄で、そこに問い合わせれば教えてもらえるというウワサもあるが、ちょっとチャンスがなくできていない。(協力者希望)

他にも FAI のドローンレースで 4波運用した特殊な手法とかもあって、お金を積めば手段はいろいろあるが、そもそものスタートが「安価」というところなので、実現可能な方法でありたい。

時代も進んだし、いろんなものがオープンになって議論できるといいなと思う次第です。
前へ進もう。

Betaflight カスタムファームを作るよ

そろそろカスタムファームをビルドする時期に来たようだ。

ドローンのフライトコントローラ(FC)は、STM32 のマイコンがベースになっている。
電子工作でおなじみの ESP32 とかと似てる ARM ベースのマイコン。
Cで書かれているので、それをコンパイルできる環境があればよい。
今回は Windows の WSL を使って、Ubuntu を使った環境の作り方をまとめてみたよ。

WSL をつかって Linux をインストールする方法はコチラを参照。
https://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1608/08/news039.html
前回の記事にあるとおり、Ubuntu18.04LTS が無難じゃないでしょうか。
今回は 18.04 で進めましょう。記事にあることを全部やる必要はなし。
インストールが終わって立ち上がったら、最初にユーザとパスワードの設定を求められるのでテキトウに設定。
あとは下記のコマンド打っていく。
なお Ubuntu 実行窓は、右クリックでペーストできる。

$ sudo apt update
$ sudo apt upgrade

これはパッケージを最新にするもので、ubuntu でなんかするときは、おまじないのように実行する。
パッケージが新しくなって動かないものが出たりもあるけど、まあやっとけ。
提供されているイメージが古いせいか、今やると142パッケージがアップデートされた。
まーまー時間かかる。
続いてコンパイルに必要なグッズを入れる。
git とか gcc とか make とか。

$ sudo apt install git gcc build-essential

Windows は x86-64 ベースなので、ARMのクロスコンパイル環境を入れる。

$ sudo apt install gcc-arm-none-eabi

あと Ruby も使うようなので、ココで入れておきましょう。

$ sudo apt install ruby

最後にインストールに使った一時ファイルを削除しておきましょう。

$ sudo apt clean

さて実際にビルドしてみましょう。
Betaflight のソースツリーを git で引っ張ります。

$ git clone https://github.com/betaflight/betaflight

iNav の場合はこんな感じ。

$ git clone https://github.com/iNavFlight/inav

各フォルダに入って。(cd betaflight とか cd inav とか)
まずは最初に一発。これは1回やればOKだと思う。

$ make arm_sdk_install

そしていよいよビルドです。FCがどのソースを使うのかは「make/targets.mk」で確認。8グループある。

$ make TARGET=ボードの名前(MATEKF405とか)

これでゴリゴリ作り始めます。作り直すときはこの並びで clean する。

$ make clean TARGET=MATEKF405

最終的に「ボードの名前.hex」というのが obj の下に出来上がって、これを DFU からローカルファイルで焼き付ければOKです。
なお 「/mnt/c/」が「c:\」になってます。

さあ、これでカスタムした、世界にたったひとつのオリジナルなファームが作れます。
なんかどこかのメーカーのファームが詐称をしてどう、みたいな話もありましたが、こういうので適正にするのもアリですね。

今回はユーザが多い Windows の説明でしたが、ChromeOS の crostini でもできます。前から言ってますが、むしろ Betaflight とかはChromeOS トラブルなくてよい。クロスコンパイル前提っぽくARMベースのやつはダメみたいっす。

ラズパイ用 Ubuntu18.04LTS がオフィシャルから配布開始

ラズパイ用の Ubuntu server イメージが、Ubunbu オフィシャルから配布開始したとのこと。

http://cdimage.ubuntu.com/releases/bionic/release/

ホントだった。
18.04 LTS は 2018年4月にリリースされた LTS (Long Term Support)。
通常 LTS は 5年間なのだけど、なんと 18.04 については 10年間行うと宣言。(2028年4月まで)
ありえん長さ。
全部のアプリが動くか、その頃使い物になってるかわからない。
それでもコレで Linux のお作法を覚えると、長期間ムダにならないので、入り口としてはよいのかもしれない。
ポンコツスクリプト動かすぐらいならイケるだろうし。あとROS2使いたい人はこの選択もあるか。

ということで、早速 ARM 64bit をインストールしてみた。
ラズパイ2B v1.2 から Cortex-A53 という 64bit SoC(AArch64)を搭載していたが、従来機や Zero系の対応もあり、Rasbian は 32bit のみの提供されてきた。
オフィシャルからの提供で 64bit も一般的になるのではないか。

64bit 化で、整数、浮動小数点が高速化し、メモリ幅も増えていろいろ効率アップが見込まれる。
まあそんなにガリガリ動かす用途はラズパイにないが、効率が良いのに越したことはない。

使うのは簡単。
いつもどおり、イメージをダウンロードして、SDカードに焼き付ける。
サイズは 2.6GB あるので、4G 以上の SDカードを準備しよう。
焼き付け終わったら電源投入でブートする。
今回は ラズパイ4B/2G版を使って実験してみた。
配布ページに書いていないけど、初期 id、pass共に「ubuntu」。
最初のログイン時にパスワードを更新する。

まあ、あとはいつもの Ubuntu Server。
初期導入されているパッケージは最低限っぽく、Rasbian のように吊るしでなんとかなるってことはない。
ネットワークで必要なパッケージを集めてこよう。
なのだけど、本体についている NIC 以外は標準で使えないようになっている。
いろいろ事情があって、USB NIC を使っている人は「sudo lshw -c Network」で eth1 とか ens01 とかデバイス名を探して「/etc/netplan/50-cloud-init.yaml」に使いたいデバイスに書き換えよう。
パッケージ足りない気味だけど、sshd は最初から入っているので、あとは ssh でつないでやればよい。

ということで、今回はここまで。