RTKの準備を始める

まだまだ巣ごもり生活続きそうですね。
半導体不足の影響もチラホラ出始めているので、思い切ってRTKチップ ZED-F9P を入手した。
RTK仲間増やすために、なにがすばらしいか、なにを集めればよいか、を文字ばっかりで説明してみる。

■RTKとはなにか
RTKは普通のGPSとなにが違うのかというと100倍ぐらい精度が高くcm単位になる。
測量とか捗る!なのだが、他にもおもしろい活用方法もある。
書道の筆の動きをスキャンするとかあった。
あと複数搭載して姿勢を推定するとか。
これはドローンだとコンパスエラー対策とか気圧計の代わりとかにも使えるかもね。
cm単位がゆえにコレまでできなかった活用アイデアも出てくるというワケだ。

■基準局がポイント
使うには位置がしっかりしてる基準局と連携する必要がある。この基準局ってのがポイントで従来GPSとの差異。
現地に設置するとかあるが、ちゃんと位置が安定するまで時間かかる。
そこで基準局の情報をネット経由で引っ張るというのが Ntripといい、それを配信するサーバを Ntrip caster という。
https://blog.goo.ne.jp/osqzss/e/a43cd4c7b9a763db9bc25853e09b31c0
電話屋さんによる有料サービスもあり、競争が加熱しているとも聞く。
とりあえず試したいんだけど。の敷居が高い。
そんな場合は善意で無償公開してもらっているものもある。
http://rtk.silentsystem.jp/
http://www.rtk2go.com/
基準局はだいたい10km以内であることがよいらしい。
そこから10kmごとに1cm単位ぐらいで精度が落ちるらしい。
運良く近所に「善意の基準局」があればいいが、ない場合は「野良基準局」をつくるところからになる。
今 RTK を始めるなら基準局をつくるところからできるんだ!というフロンティア精神ある人向けなのだ。
なのでRTKチップは「最低2個」から揃えたい。

■RTKチップは何を使うか
2021年6月時点だと、u-bloxの ZED-F9P 一択。
これについては悩まないで済む。
悩むのは価格だ。まあ基板単体で3万/個ぐらい。
あと種類がいくつかある。
Sparkfunの赤い基板シリーズで、使い勝手よさそうなSMA付をチョイスした。
https://www.sparkfun.com/products/16481
アンテナもu-blox純正なコチラをチョイス。
https://www.sparkfun.com/products/15192
「GPSアンテナあるある」らしいが「グランドプレーン」というものがある。
これはGPS電波のマルチパスを避けるため、アンテナの下部に鉄板置いておきましょうというもの。
こちらのスペックにも下記のようにある。
 Peak gain (over 15cm diameter ground plane)
基準局常設となると、アンテナはもうひと工夫いるかもなーと思っている。

■設定の流れ
u-bloxの配布している u-center を使う。普通のGPSを設定したりにも使うよね。
https://www.u-blox.com/en/product/u-center?lang=ja
ウンザリするほど設定するポイントあって、なにがあるのか把握するのが大変だけど、やることは限られる。
この手のはとっつきにくいけど、とりあえず動かして眺めるのが重要。
基本的なところと勘所はコチラのチュートリアルがよかったです。
https://swest.toppers.jp/SWEST21/program/pdfs/s5a_public.pdf

■なにで使えるか
RTKLIBが活用されてて、さがすといろいろある。
http://www.rtklib.com/
スマホとかのアプリもあるので、まあいろいろ試してみるかも。
とりあえず u-center とかで衛星眺めたり強度みたりしてると、やっぱり無線機なんだなと。
例えば特定の方向に壁とかあると、そっちのデータは拾わないようにするとか、そういうチューニングとかも必要になる。
つうかアンテナ重要。アンテナつける位置重要。
ただつければOKってない感じ。やってみんとわからんというヤツ。
あと HackRF One と ZED-F9P を直結(アッテネータいる)して、シミュレータ環境作ることもできる。
https://github.com/osqzss/gps-sdr-sim
最近買い集めてたおもちゃがつながっていくな。

■今回はここまで
テスト運用もできたので、次は本運用に向けた設置とかですね。
ちゃんとしたアンテナ設置とかですね。
机のまわりでやれることはともかく、このあたりは腰が重いな。
まあのんびりすすめる。