「エレクトリック・ステイト」を読んだ

ドローンにハマってというもの、他にお金が回らず、本やマンガ、音楽が買えてないという。
まあ音楽は Youtube Music でなにもこまらなくなったが。
これまでの人生もこういう時期を繰り返して来たので、まあ今はそういう時期なのだろう。

で、なにかと話題のディストピア絵本「エレクトリック・ステイト」。
なにか品薄と聞いていたし、物理な本は持っとくのが面倒なので電子化待ち。
だがなかなか電子化されない。
英語版は電子化されてるので、そっちでもいいかと思いつつ。
でも翻訳論争も起こっており、斜め読みすると、なんか難しい英語らしい。

そんな中、WTWに向かう渋谷の店頭で発見。
縁を感じたので久々に物理的な本を買った。

話は世界ドローン戦争(ドローンつながった!)で滅びた1997年のアメリカを少女がロードムービーする内容で、レトロな感じがするイラストが中心の、まあハードな絵本。

読んでいてわかったが、あーなるほど翻訳が揉めている理由がわかった。
山形浩生はコンピュータギークのみなさんにはおなじみの人で、長きにわたり翻訳家としてやっておられる偉人だ。
しかし翻訳、それもSF系にありがちなのだが、正確に翻訳するのに力入りすぎて、なんかわかりにくいというのが時折ある。
みんな経験あると思う。
SFファンが新訳が出るたびに買い直すのはそういうことだ。
村上春樹だって「華麗なるギャツビー」を新訳で出したが、個人的には「?」という感じになるアレだ。
日本語でいうと、文語体の「枕草子」が、口語体で橋本治の桃尻になると「?」となるようなアレだ。
今回は創元推理文庫的な、なんというかそっちの翻訳になっている感じだ。
コンピュータ関連の翻訳はそっちの方が読みやすいが、普通のお話になるとこういうかんじになる。

ということで、イラストがいいので、そういうのを楽しんでもらう大人の絵本という感じだった。
ディストピアもののお約束を踏襲しているので、映画では映像がどうなるかが大きな期待。
とにかく絵がよい作品なので、kindleの英語版で読むのもアリかもしれず。
私は kindle 使って、でかい画面で見たいので、英語版買い直すかも。