ラズパイのヘッドレス運用手順

ラズパイ4Bも3A+も国内版が出回り始めた。みんな買った?

あらためてラズパイってなに?っていうと、パソコンです。
従来のいわゆるパソコンと比較すると、スマホとかの構造に近いですが、つまるところパソコン。
Linux 動いてパソコンとして利用可能。
3とか4とかだとWebを見るぐらいは全然困らない。
入門用にそっちの売り込みが多いが、みんなパソコンもスマホもあるから別にニーズはない。
うごいたーで終わりだ。

使ってる人はなにがそんなにいいのか。
GPIO という信号端子があるので、ローレベルな各種センサーの類を接続してアレコレできる。
SPIとかI2CとかPWMとかUARTとか。
もちろん USB も音声出力もあるし、さりげなくコンポジットビデオも出力できる。
加えて 5v電源で動く省電力設計(3とか4は要求大きいけど)なので、IoT機器に向いている。

ラズパイ入門書とか見ると、キーボードにマウス、モニタ準備して・・これがデスクトップです!となってる。
あれみんなやっているのか。あれはつらくないか。そこから先に進むのか。
ssh でつないで、使い慣れた端末からパクったコードをコピペが便利なのでないか。
ということで、導入部分長かったが、基本的なヘッドレス(モニタなし)運用を行う手順を書いてみる。

■ブートイメージの準備
ラズパイは MicroSDHC がハードディスクがわりとなっている。
ファミコンカセットのような要領で、複数のOSイメージを挿し替えして使うこともできる。
起動できる MicroSDHC はどうやって作るかというと、ディスクイメージを焼くことでできる。
各種プラットフォームが充実の Etcher がいいです。
https://www.balena.io/etcher/
察しのいい人は気づくと思いますが、焼付や取込ができるので、バックアップやコピーが簡単にできます。
IoT機器は数がモノを言う時あるので覚えておこう。
なお取り込む時に MicroSDHC のサイズそのままになるので、開発時は容量小さいのが便利。
パーテーションテーブルをイジって小さくすることもできるのだけど、都度やるのはめんどくさい。
4GB もあれば十分だが、8GB ぐらいが手に入る限界ですかね。
なお小さいイメージを、容量にあわせてデカくするのは簡単にできる。

焼き付けるディスクイメージはコチラ。
https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/
Rasbian という Linux を使います。
Rasbian はたくさんある Linux ディストリのうちの Debian という系列になります。
同じ系列には ubuntu もあるので、Debian や ubuntu の記事も参考にしてよい。
ラズパイ向けにいろいろ調整されているのが Rasbian です。無難。
コチラの中で一番小さい「Raspbian Buster Lite」を「Download zip」しましょう。
他のは GUI ベースのリッチな環境です。

■起動前の細工
zip を解凍して Etcher 使って焼き付けて。
これをラズパイに挿して起動・・・だが、ちょっと待った!
ヘッドレス運用するために、ブートイメージに細工します。
イメージを焼き付けた MicroSDHC を PC につなぐと、2つのドライブになります。
FAT32 と ext4 です。FAT32はおなじみのやつですね。
ext4 は Linux で使われるもので、Windows などからは覗けません。
今回は「あるんだなー」ぐらいでよいです。
この FAT32 のドライブに2つほど細工をします。

まず「ssh」というフォルダを作ります。
これによって起動時から sshd が動くので、すぐsshクライアントで接続できるようになります。
これをやらないと起動後に「raspi-config」して設定が必要になる。

次に WiFi に参加する設定をします。
有線LANだとこの細工は必要ないです。
USB接続の NIC を使えば Zero系でもいけます。
でも LAN ケーブル準備するのもめんどいよね。
先程の FAT32ボリュームに「wpa_supplicant.conf」という WiFi 設定のファイルを置きます。
注意点としては「改行コード LF」で記述してください。
https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/yajiuma/1120764.html
下記は2つのAPを設定した場合です。
SSIDとパスワード、その他暗号方法は各自の環境にあわせてください。

////ここから

ctrl_interface=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP

# おうちSSID
network={
ssid=”HomeSSID”
psk=”HOMEPASS”
key_mgmt=WPA-PSK
proto=WPA2
pairwise=CCMP
group=CCMP
priority=2
scan_ssid=1
}

# WiFiルータSSID(出先用)
network={
ssid=”WiFiAP”
psk=”APPASS”
key_mgmt=WPA-PSK
proto=WPA2
pairwise=CCMP
group=CCMP
priority=2
scan_ssid=1
}

///ここまで

この方法だとパスワードが平文で見ただけでわかる方法。
気にする人は wpa_passphrase でハッシュ化されたのを入れましょう。
ちなみにファイルは「/etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf」にある。
後日書き換えも可能。

さあコレで起動の準備が完了です。
MicroSDHC をラズパイに挿して電源を投入しましょう。
なお上記の設定は初回起動時のみ有効。
一発目に失敗したらあきらめてキーボードつないでプチプチやりましょう。

■IPアドレスを特定する
起動してどうやってイジるか。
これは ssh クライアントを使って他の PC からイジります。
ssh クライアントはいろいろありますが、chrome拡張の「Secure Shell」がすごく便利です。
動かしてみるとなんとなくわかると思う。
選んでコピー、右クリックでペースト、とだけ覚えておけばよい。
なお ssh クライアントの接続には、ラズパイに割り当てられた IPアドレスが必要。
どうやって確認するのか、という方法です。

1.HDMIモニタを接続する
これが一番簡単。
WiFi とかの設定に失敗していることもあるので、ブートのログが見えるのはよい。
起動時に IPアドレスを表示するスクリプト組まれているので、最後に表示されます。
トラブル解決時にも有効なので、持って歩けるなんらかの手段を持っておくとよい。
USB電源で動く小型レーザープロジェクタは緊急時に重宝している。
https://papalagi.org/blog/archives/94
ただヘッドレスでという企画に、毎回 HDMI をつなぐのはいかがなものか。

2.Bonjour を使う
Mac/iPhoneに標準装備のネットワーク設定自動化機能。
ラズパイに avahi が組んであるので使える。
IPアドレスのかわりに「raspberrypi」と入れればよい。
簡単だけど、Windows の場合は itunes をインストールしないと使えない。
利用範囲や多頭飼育時に問題になり、結果めんどうになるのであまり好きではない。

3.arp-scanを使って探す
MACアドレスの「b8:27:eb」で始まるのがラズパイ。
arp -a で grep して探す。多頭飼育になって複数あると悩む。
あれ?Windows使えたっけ・・と思ったら PowerShell で使えました。
当然ですが USB-NIC を使った場合は別の MAC アドレスなので注意。

4.小型モニタつけちゃう
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-12031/
OLEDをつけて IPアドレスを表示させる。アレコレ悩まないで済む。
実験はコレつけた古い2B+を未だに使っている。
インターフェースが多いのと電源選ばないあたりがよい。

5.その他
netdiscover で監視しておいて増えたのを確認するとかルータを見るとか。
slackとかにボットでプッシュさせるとか。

■さいごに
これでようやくつながってラズパイをイジれるようになるのだ。
初心者の人にとっては「だからなんだ」という段階のような気もする。
どっとはらい。

U199ドローンに照明をつける

フレームカラーは気合のレスキューカラーでオレンジ。まさかBETAFPVからオレンジのフレームが販売されるとは想像もせず。

ドローンにおける電飾ネタは人気のひとつで、Yan Tech 師匠とか伝説の職人もいる。
しかし実用向けといえる「照明」というレベルの電飾はあまり見かけない。
陽が落ちるのも早くなってきたし、照明もありではないか。
ちなみに「ドローン」は原則日中での飛行となっており、夜間飛行は許可申請が必要。
しかし例によって「ドローン」ではない 200g未満(U199)は適用外だ。
適用外だからといってなんでもやっていいわけではないが、夜間飛行の練習とかはできる。
実際飛ばした感じ、想像したよりおもしろかった。
ということで、今回は照明の作成とか紹介してみる。

■方法1:懐中電灯をつける
おそらくコレが一番簡単。
ピンキリだが、これが 18g で、頑丈で、充電池で、明るい。
https://www.amazon.co.jp/RovyVon-RIIA4SS-A4/dp/B07M9QV2YH/
Cree と日亜の両タイプがあって、ルーメン数(明るさ)が違う。
日亜は比較するとちょっとルーメン劣るけど色品質とかよくて省電力で Creeは明るいってイメージ。
Cree の 550ルーメンを持っているけど、普段使いも含めて良い感じです。

■方法2:NeoPixelを使う
レーシングドローン搭載用としてメジャーな NeoPixel を使う。
Betaflight で色変更もできる。
おもったより消費電力高いのと、光が拡散してしまうので照射向けではない。
ドローンについているのもあるので、まずはこれの搭載位置を調整とかもありか。
なお全体を電飾とする場合は、単色のものの方が省電力。

■方法3:PowerLEDを使う
1w とか 3w とか 5w とか 10w とかある。
素子が樹脂のレンズで囲われており、ある程度指向性がある。
リフレクタなどを組み合わせて、照射パターンの設定を行う。
この照射パターン、実は奥が深くて非常におもしろいが、長くなるので今回は割愛。
すっごい発熱するので、ヒートシンクをつける。
最初は星型の放射基盤付きがよい。例えば 1w。
https://www.led-paradise.com/product-list/140
日亜、Cree、Lumileds あたりがちゃんとしたメーカーで、ライセンスとか大丈夫?な中華が何種類か。もちろん中華が安い。
これにドライバと呼ばれたりする DCコンをつける。
https://www.led-paradise.com/product-list/110
定電流ドライバで、入力側の電圧と出力の電流に注意。
さっきの1wタイプだと、350mAh ぐらいなので、300mAh ぐらいのドライバを選択。
目いっぱいだと、温まったときに焼けたりするので、ちょっと控えめにするのがポイント。
アキバのエルパラさんは、このところ LED 関係でお世話になっている。
質問にがっちり答えてくれるので、いろいろ店頭で確認してみるといいと思う。

■取り付け方法
非常に発熱するので、そのあたりに注意。
ペット板とか曲げてテキトウにマウント作って固定。

電源は XT30 の間に挟むようにすると面倒がなくてよい。

さっきの PowerLED ドライバの要求を見て、2S とか 3S とか注意しよう。

■飛ばしてみた

想像していたより明るいなという印象。
機体側の映像はコチラ。

やはりなんかリフレクタつけるとか、周辺光はテープLEDと組み合わせるとか工夫がいりそう。
FPV カメラはおもったより明るいが、絵的にメリハリつきやすいので、そのあたりの特性も理解する。
NoIR とかできないのかなー。
高いところ飛んでしまうと、当たり前だが真っ暗なので位置を見失う。
という、これまでにない経験がいろいろできて楽しい。
プロポスイッチで色変えたり、サーボで角度調整したりと、夢広がる。

これ夜桜の季節にはすごくいいんじゃないですかね。

DJI Digital FPV ゴーグルにアナログVTXを映す

そろそろ FATSHARK HDO2 が出回りはじめました。
この時期に気になる比較をしておかねば。

DJI Digital FPV が飛んだという話をした。
DJI Digital FPV ゴーグル(以下、DJIゴーグル ← 従来製品もあるけどこれで)は、すごく視界が広く明るい。
高解像度の映像なのであたりまえだが、メガネも使える形状、重量、フィット感、エアフローなど、現代の製品だなーと思える。
画面が近いので目を動かさないと全部見れないとか、電源が進化してないとか、まあケチをつけられるところはあるけど。

iFlight から従来のアナログRXを搭載するパーツを売っている。
取付動画がコチラで出ている。
https://youtu.be/KT728JSkFHo
BECで 5v 作って供給し、AV IN のビデオ入力に直付けという方法。
ややこしい業務無線局を取得した技適品をバラしてこれやるというのは、ちょっとどうでしょうね。
まずはせっかくついている AV IN の端子を利用して、どんな感じか試してみて、その後の展開を考えていく。
FATSHARK の AV OUT から DJIゴーグルの AV IN にケーブルつないで映すのが簡単か。

さて端子を調査してみよう。
DJIゴーグルの AV IN 端子の情報はあんまりでていないが、いろいろ調べてみるとどうも 3.5mm 4極、それも OMTP っぽい。
FATSHARKは以前DVR画質向上を取り組んだときに調べたとおり OMTP。
つまり先っちょから「白赤黄黒」の並び。
3.5mm 4極のストレートケーブルを挿せばそのまま映る。

遅延はそれほど出ていないように感じる。
アナログ入力されたのを、なんらかの方法でアップスキャンしていると思われるので、遅延はゼロではないと思う。
得られる画像の解像度は高い。液晶パネルの性能も高いので品質は向上した。
DJI FPV の画角より少し小さくなるが、十分キレイな映像が得られる。
v01.00.01.00 のファームでは DVR 機能が使えなくて、これは困った・・と思っていたが、12/2 リリースの v01.00.02.00 で DVR も使えるようになった。
なんか他にもアナログ入力周りのバグフィックスもされているらしく、DJIはこのあたりもちゃんとしてくれてる模様。
これによりゴーグルでの録画映像は高品質になった。

これは結構イケるのではないか。
しかし FATSHARK 持って歩いてゴーグルつなぐのも、本末転倒なところもある。
アナログRX(RapidFireとか)からビデオ出力のみを取り出す簡単パッケージ(Dockingみたいな)を作成する必要はありそうだ。
と思っていたらアナログRXをつけるこんな製品が出てきた。タイムリー。
https://www.banggood.com/URUAV-5_8G-RX-PORT-2_0-DJI-Digital-FPV-Goggles-Simulation-Receiver-Board-for-DJI-Fatshark-FPV-Goggles-p-1605285.html

本体の固定方法も考えないといけない。
と思っていたら、本体を固定できそうなゴムヒモが。タイムリー。
https://www.banggood.com/ja/WLYL-Faceplate-Head-Strap-for-DJI-Digital-FPV-Google-Face-Plate-Head-Band-Eye-Pad-Lycra-Skin-friendly-Fabric-Replacement-p-1589958.html

加えて今回の DJIゴーグルは業務無線局をとったシロモノだが、使うたびに JUTM に登録するのか。
そういうワケにはいかないので、4つあるアンテナをダミーロードにし、電波出ないようにして電波法に適合しない運用にしてしまえばよいのでは。
これについては、電波漏れていないかチェックも必要かもね。

回りくどいことをやれば、DJIゴーグルを日常で使っていけそう。
という提案。

「エレクトリック・ステイト」を読んだ

ドローンにハマってというもの、他にお金が回らず、本やマンガ、音楽が買えてないという。
まあ音楽は Youtube Music でなにもこまらなくなったが。
これまでの人生もこういう時期を繰り返して来たので、まあ今はそういう時期なのだろう。

で、なにかと話題のディストピア絵本「エレクトリック・ステイト」。
なにか品薄と聞いていたし、物理な本は持っとくのが面倒なので電子化待ち。
だがなかなか電子化されない。
英語版は電子化されてるので、そっちでもいいかと思いつつ。
でも翻訳論争も起こっており、斜め読みすると、なんか難しい英語らしい。

そんな中、WTWに向かう渋谷の店頭で発見。
縁を感じたので久々に物理的な本を買った。

話は世界ドローン戦争(ドローンつながった!)で滅びた1997年のアメリカを少女がロードムービーする内容で、レトロな感じがするイラストが中心の、まあハードな絵本。

読んでいてわかったが、あーなるほど翻訳が揉めている理由がわかった。
山形浩生はコンピュータギークのみなさんにはおなじみの人で、長きにわたり翻訳家としてやっておられる偉人だ。
しかし翻訳、それもSF系にありがちなのだが、正確に翻訳するのに力入りすぎて、なんかわかりにくいというのが時折ある。
みんな経験あると思う。
SFファンが新訳が出るたびに買い直すのはそういうことだ。
村上春樹だって「華麗なるギャツビー」を新訳で出したが、個人的には「?」という感じになるアレだ。
日本語でいうと、文語体の「枕草子」が、口語体で橋本治の桃尻になると「?」となるようなアレだ。
今回は創元推理文庫的な、なんというかそっちの翻訳になっている感じだ。
コンピュータ関連の翻訳はそっちの方が読みやすいが、普通のお話になるとこういうかんじになる。

ということで、イラストがいいので、そういうのを楽しんでもらう大人の絵本という感じだった。
ディストピアもののお約束を踏襲しているので、映画では映像がどうなるかが大きな期待。
とにかく絵がよい作品なので、kindleの英語版で読むのもアリかもしれず。
私は kindle 使って、でかい画面で見たいので、英語版買い直すかも。

FATSHARK Byte Frost とはなんだろね

DJI Digital FPV System が出た夏頃。
FATSHARK も「ウチも HD やってるもんね」ということで話題になった「Byte Frost」。
なんか映像がデジタル伝送っぽくないぞ?と思ったが、なかなかその実態がつかめなかった。

そんな中、ふと Getfpv の販売ページにマニュアルの PDF あるの発見。
https://www.getfpv.com/fat-shark-byte-frost-digital-hd-transmitter-camera-combo.html
HQ は 720p の 50fps、LQ は従来の NTSC だけど 60fps。
通常つかわれる電波帯だと HQ が 4ch、LQ が 6ch 取れるらしい。
双方向通信ではないとあるし、これまでと同じ帯域を専有する方法っぽい。
1.5倍ぐらい帯域を広げることで 720p に対応してる模様。
通信はちょっとした暗号化はできる模様。
デジタル化つうか、アナログスクランブラーみたいな感じか。
ゆえに受信機は専用のもので、FPVゴーグルには HDMI で入れる運用。
HDMI に変換することで、何フレームか遅延が出るかも。
VTX は 8Vから28V で 3S 以上、500mWとなかなか大食い。
5743MHzとか日本的にキリのよくない数字で区切られている。
12chの場合とあり、よくわからないけど、米国のハムライセンスを取ったら広げた運用が可能なのかも。

果たして日本で合法的に使えるか考えてみる。
とりあえずアマチュア無線の範囲だと 3波入っているが、いい感じのところない。
加えて系統図がどうなるか。
あと暗号化?スクランブラー化?その部分がアマチュア無線の法律的にどうなのか。
米国も似たような話で話題になっていたような気がするので大丈夫なのかな。よくわからん。
業務VTXとすると 1波入るけど、技適ないしこちらも途方も無い気がする。

過渡期にありがちな工夫あふれる HD-FPV システムだが、これは見送りが無難ぽい。
という感想。

DJI Digital FPV が飛ぶ

DJI の Digital FPV がようやく使えることになった。
ホントに大変だけど、得られる体験は未来だぜ?

DJI Digital FPV については何度か書いてきた。
https://papalagi.org/blog/archives/727
https://papalagi.org/blog/archives/752
https://papalagi.org/blog/archives/756
日本で合法に使うためには、業務無線局(無人移動体画像伝送システム72号)として登録するしかない。
それでもやればできる。今回ようやく実現に至った。

今回は業務局を 4局登録した。
Air Unit という映像用VTX と操作用レシーバーの一緒になったものを2つ。
昆虫のようなデザインのゴーグル。
そして操作プロポ。
それら構成部品すべてが双方向通信するため。
便利であり手間でもあり。これは大変なことですね。
暑い夏のニュースだったが、あれやらこれやらありようやく開局。
ようやく通電を行い設定をした。

まず JUTM への登録。もうココまで来たら徹底してやりますよ。
そして部品のアクティベーション。
これによりロケールが設定され、使える機能が地域にあわせた制限がかけられるシカケだ。
DJI機を PC からファームアップするのでおなじみの DJI Assitant 2 を使うのだが、日本語ページからはダウンロードできない。
言語を USA とかに設定し、ようやく DJI FPV 用の DJI Assintant 2 をダウンロードできる。
その後、Air Unit、ゴーグル、送信機すべてをアクティベーション、ファームアップを行う。

Air Unit は単体に USB 挿しただけでは電源足りないので、FC に組むなりして電源供給しよう。(たいへーん)
なかなか熱くなるので注意だ。

ゴーグルは某製品と比べると、すごく製品としてよくできていて、現代の製品だ・・という感じなのだが、電源が某製品と同じコネクタ挿すタイプ。
XT60 に 2.1Φの丸端子ということで、ここだけいつもどおりの感じだ。
やっぱり「電源スイッチはない」。今回も「電源スイッチはない」。
USB昇圧のケーブルでは電源足りない。
FATSHARK の電池ケースは使えた。
5インチ用の4Sとか6S使うのがいいのかなー。
ファームアップデートの際には安定した電源を準備してあげてください。

送信機は一番こなれた感じだ。
USBーC で充電できる。
すごく凝ってないが、Phantom のアレなので、基本的にデキはよい。
特に不満はなかった。

機体は NBD から仕入れたコチラの機体。
TransTEC Beetle HOM HD CineWhoop
https://www.transtechobby.com/products/transtec-beetle-hd-dji-pnp
BeeからBeetleを購入。7分飛ぶよー。
とりあえずコネクタ接続の専用設計ですなわち簡単だ。
1機は U199 としたかった。
DIPSとFISSは必要ないけど、JUTMが必要な機体。
組み上げたら、ちゃんと U199。

ということで、組み上げ完了。

双方向通信するので、バインド・・ではなくリンクをする。
ゴーグル、送信機の順番でリンクする。
そしていつもどおり Betaflight で設定。
OSDとかVTXの設定とかは必要なし。
Betaflight4.1 だと DJI HDL という高速な SBUS が出るという話だが、出てこなかった。
とりあえず「set sbus_baud_fast = OFF」でいつもの SBUS にしてバインド完了。
https://forum.dji.com/thread-198403-1-1.html
いろいろ話を聞いてて Frsky も検討しているので、ハイスピードSBUS はそのうち評価。
スイッチ周りは全部使えた。

ARMやモード設定を行った後、ついに飛行。
飛んだ感じはこんな感じ。(某有名人に飛ばしてもらいました)

これがどんな感じでゴーグルに表示されるかというとこんな感じ。

本体での録画機能は 1080p の 60fps ということで、4K上等の現在ではスゴイってことはないが、ゴーグルで得られる映像がケタ違いにキレイになった。
映像のチャンネル変えると、VTXもゴーグルも一緒に切り替えてくれたり、DISARM すると録画が自動で止まったり、あー本来そうあるべきだよね、という当たり前な感じがちゃんと実現されいていた。
飛ばすとこれまでにない圧倒的な情報量で、ちょっと違和感を感じる。
いつものアレじゃない。
しかしこれも地デジのようにいつか慣れてしまうのだろう。
弱点はその FPV 映像を HDMI でポンと簡単に出すことができない。
そこはガッチリ DJI が握ってるらしいぜ。使わせろー。
そんなことも含めたいろんな未来を感じることができる。
こういうのを贅沢っていうのかもしれない。(仕事の道具です)

amazarashi 「未来になれなかったあの夜に」

「未来になれなかったあの夜に」
そのPVを横浜流星が出たというニュースを見た。
ちょっとこの話を聞いたとき、ちょっと違和感があった。
イケメン若手俳優が amazarashi?

なんだよすげーいいじゃないか。ムチャクチャいいじゃないか。
おっさんに刺さる。刺さる。

ざまあーみろー

アクションカメラの性能はどこで評価するか

ドローンに搭載できる録画機能(DVR)付カメラは、安価で性能も素人には十分。
さらに進化が恐ろしく早く、半年前のものはもう型遅れだ。
最近だと、Runcum Hybrid と Baby Turtle がいいなーと思う。
確実な録画を目指すとなると、やはり専用の録画カメラが強い。
ダクトフープでペイロードが稼げるようになったので、そこに搭載するアクションカメラの類を調査し始めた。
普通は使い勝手とか、撮れる映像がって評価だが、そっちは門外漢なので主にハードウェアを斜めから見た視点で評価をしてみる。

ぶっちゃけ SoC とセンサーで決まる。
SoC はスマホの心臓部と同じ。ARM のコアに、GPUとか各種演算系をパッケージにしたもの。
SoC は Ambarella のが一番いい。これは A9、A12 とか番号がついてる。(Apple?)
センサーは Sony のが一番いい。IMX377 とかが人気。

GoPro の話がわかりやすい。
かつて GoPro は Amrarella(米) の SoC を採用していた。(Hero5まで)
しかしながら仁義なき中華の世界。
Ambarella の SoC を他メーカにも提供し始めた。
変わらない製品が安価に出てくるハメに。
そこで GoPro は Hero6 から GP1 というソシオネクスト(日本ですよー)のカスタムした SoC に切り替えた。
これが2017年のこと。プロセスルール 28nm の Cortex-A7 650MHz のマルチコア。
実はこの GP1 が、Hero7、そして先日発表された Hero8 にも採用されている。(Maxはなんだろ?)
日進月歩の世界で3世代にわたり同じチップを使い続けている。開発費が回収できない?
GoPro のピンチさ加減がわかる。

では Ambarella を使ったハイエンドはどこにあるか。
実は「DJI の GoPro」Osmo Action に使われている。
SoC は Ambarella H2。センサーは GoPro と同じ Sony IMX377。
Ambarella H2 も 2017年のものだが、プロセスルールが 14nm で Cortex-A53 1.2GHz のマルチコア。
上記の GP1 と比較すると一世代ぐらい上の性能。
スマホでおなじみ Snapdragon でいうと 820 あたりの性能。
スナドラはその後、835、855 と進化しているが、Ambrella も H22、H3 と進化している。
H3 では 8K に対応するそうな。どっかでもう使ってるのあるのかな。
Osmo Action がいい感じなら、ちょっと値段上がって(Hero8あたり?)このあたり搭載したの出してくるよね。
なお、Mavic Mini にも Ambarella の SoC が搭載されているらしい。DJIとなかよし。
Mavic mini には H22 搭載されているらしい。
https://greyarro.ws/t/dji-mavic-mini-teardown-photos-inc-battery/10817
DJI と GoPro はかつて協業する関係にあったが、どっちだかの態度が悪いだかで別れて、こういう流れになっているらしい。
ああ仁義なき戦い。かつての日本にもこんなことがあったような気がする。(似たような製品乱立)
ちなみに日本だとリコーの THETA とかですが、こちらは Snapdragon を搭載しているそうです。
そんな感じで搭載する SoC とセンサーによって、価格帯が決まっているらしく。
Allwinner とかパチのラズパイについてるアレあたりがローエンドだそうです。

カメラの類はハードウェアの性能だけでなく、使い勝手とかパッケージもあるが、ちょっとした工夫ぐらいだとすぐやられちゃう。
かしこい消費者はセカンドグレードぐらいを数揃えて使うのがよいか。
ということで、GoPro Session をパクったような Runcam5。
https://shop.runcam.com/runcam-5/
こちらのセンサーも Sony IMX377 を搭載。
4K/30fps で、すごい高性能 SoC 搭載というワケではなく、電子ジンバルとか凝った機能はないです。
しかし 56g と軽く、お値段も1万そこそこ。
QRコードによる設定は使い勝手もよく、撮れる映像は IMX377 でキレイです。
まずはこいつでよいと思ってます。オススメ。

なんだけど、今 Osmo Action が 200ドル台なんすよね。
悩む。なんだかんだ試してみると、いろいろ発見があって、やった楽しい!つうのが最近のパターンだし。
どうせ失くしたり壊したりするので数あって困らない世界だし。
セール今月末までなんですよ。

ユニクロのRFIDチップを眺める

ユニクロで RFID 使ってるって話は聞いていたが。

寒くなってきたので、おっさんらしくユニクロで買い出しです。
いつの間にかセルフレジになっています。
このセルフレジ、かごを置くだけで商品名がリストアップされる。
スゲエ!
棚卸しとか一気に自動化できるし、価格の変更もラクだし、スゴイとしかいえない。
RFIDは昔からあったが、コストから導入がなかなか進まなかった。
一気貫通でシステム変更するのは、個別最適が混在していろいろ大変なんで進みにくいという日本的コスト事情もあったのかな。
今回はそのあたりも解決したという。さすがユニクロ。
やってみたら相乗効果で、やっぱよかったねってことになって、そのうち常識になっていくだろう。

さて、そのRFIDチップはどのようなものか。
値札の厚紙に挟み込んである。

アルミのアンテナがデカい。
そして真ん中あたりに粒のようなものが。

拡大。この黒いのがチップだ。

さらに拡大してみよう。

右の黒い棒はシャーペン(0.5mm)の芯。
こういうのをドローンで確認できる時代もくるだろうと未来感を感じる。
これを撮影できるスマホのカメラもべらぼうに優秀だなあと別の未来感も感じた。最近は虫眼鏡がわりにも使ってる。

U199でダクトフープという日本な提案

Mavic Mini も出てきて、規制のかからない200g未満(Under199g → U199)の議論も白熱しそうな今日このごろ。
特に飛ばす場所問題はいろいろあるだろうなあ。
自作機体的には 200g未満というカテゴリをもっと深耕すべきか。

米国や中国の規制外は250g以下。
おおよそ3~4インチぐらいの機体が、そのライン上にいる。
この250gは飛ぶものの総量となっている。
その根拠は、自由落下時の終端速度から、安全と見られる数字を割り出したものらしい。
3インチぐらいだと相当な速度(100km/h超)が出るので、直接ぶつかると終端速度以上の衝撃が出そうなものだが、まあそういうことになってる。
香港の暴動を撮影したのはそういう機体らしい。
https://www.youtube.com/watch?v=PCyrJTmUpNQ

いっぽうの日本は200g以下となっている。
Mavic Mini でもバッテリを減らすというウルトラCで切り抜けた。
こちらの根拠は、2015年の改正航空法ができるときに出たらしい。
一般的な空中を飛ぶ玩具として野球のボールがあり、その重量を参考に 200g と規程したとのこと。
調べてみると、野球の硬球は150g程度、ソフトボールが190g程度のようだ。
なるほど、ボールであれば速度もドローンと変わらないぐらいあるので、なんか説得力もある。
ただしこちらの制限は「飛ぶのに必要ないものはこれに含まない」ということになっており、米国や中国のような総量ではない。
最低限飛ぶのに必要なのは、フレーム、FC、ESC、モーター、プロペラ、バッテリ、レシーバ。
FPVカメラとVTXは判断が分かれそうだが、実際はこれないと飛ばせないので、個人ルール的には含むことにした。
その他の、プロペラガードや、撮影機材、NDフィルタや、LED照明など、取り外し可能なものは総量に含まなくてよい。

これらを踏まえて考えてみよう。
200g未満の機体は、なるたけペイロードを稼ぐ構成で作ると撮影機材を積み替えできて便利そうだ。
バッテリを増やして飛行時間を増やす選択もあるが、そもそも屋内は規制関係ないので、200g 超過しても問題ない。
規制のかかる屋外でも、飛行時間をギリギリ削減してでもペイロードあるほうが使い勝手が良いのではないか。

さて検討してみよう。
U199で馬力側にフルにふると3インチ/4Sとなってくる。
よくあるカーボンのダブルデッキフレームのものになるが、屋内での利用ではちょっとおっかないので、プロペラガードが必要。
そうするとけっこうデカくなる。逆に屋内での利用が限られてしまう。
それよりは、スラストを稼ぐためにプロペラガードを深くし、EDFのようなダクトファン形状のダクトフープがよさげ。
この場合のダクトはプロペラガードなので、重量に含まないという解釈。
ダクトは飛ぶ機能を向上させるが、飛ぶために必須でない。
新ジャンルなところもあり、一部部品は3Dプリンタで自作、プロペラは 4インチのものをダクトサイズにあわせて切るとか、そんな感じで敷居が高かったがそんな中、Donuts という安価なキットが最近流通しだした。
https://www.banggood.com/ja/Donut-3-Inch-140mm-Frame-Kit-MAMBA-F405-Mini-MK2-25A-ESC-GEPRC-SPEEDX-GR1408-3500KV-Motor-HQ-Prop-Duct-3-Cinewhoop-Propeller-Combo-p-1565155.html
これを使って組んでみた。

とりあえず素組の状態での重量確認したところ 252g であった。

先に設定した「飛行に必要なもの」まで減らしたところ 206g まで削減。

VTX とか、アンテナとか、カメラとか、各種ネジ(それなりに靭性の期待できるアルミビスを採用)とかを軽量なのに変更し、ようやく 200g未満達成。

安全装置(ダクト)とかつけると総量244g。

米国・中国でもここまではイケるね。
ショボイ FPV カメラがあるのみだけど。
これにモノを載せてもいいのは日本の法律。

ということで、Rylo を乗せて 381g。

飛ばしてみると、独特のクセがある。
さらに撮影機材を搭載すると重心も変わるので、練習とか設定とか必要そう。
横面の面積広いので、あたりまえだけど横風に弱い。
あたりまえだが、モノを乗せていないと音静か。

Runcum5(56g)とかも準備しているので、また進んだところでレポートします。
いろんなモノを乗せて実験できるのは日本ならでは。
うまく活用して、いろんな展開があることを期待している。