いかにして「無敵の人」ができていくか、というお話。
話題通りのすごさ。
シナリオがよく練られており、ちょっと何回か観たい感じ。
スピンオフというには、肉付けがすぎる内容だった。
いちおう「ゴッサムシティ」というファンタジーのはずだが、ファンタジーになってない。
かなり危うい。いっそ革命礼賛映画にしてくれれば。
「ゴッサムシティ」なので、キーとなる番組も「エド・サリバン・ショー」(61年〜71年)みたいな感じだった。シナトラとかな。
シド・ヴィシャスの「マイ・ウェイ」のオマージュかなってのもある。
階段のところ、ゲイリー・クリッターで踊りだすところなんてマジ最高だ。
そしてクリームの代表曲「ホワイトルーム」(68年)が印象的なシーンで使われる。
この歌詞は抽象的で、作られた時の意図とは違うかもしれないけど、今回の話にえらいことマッチする。
とにかく情報量が大変多い。でもネタはおっさん向けか。
最近似たようなのあったような・・・と思い出したのがタランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(長い・・こんな時こそ邦題の出番では)で、あの中ではマンソン・ファミリー(69年)がキーだった。
奇しくも同時期。
アメリカは69年あたりを境になにかがおかしくなったと感じているだろうか。
なにか共通の感情を感じる。
陰キャが陽キャを目指したらジョーカーになり、陽キャが陰キャを目指すとバットマンになるのか。
行動力伴っちゃうとどっちも迷惑・・。
とにかく観た人と話をしたいなと久々に思った映画。
おっさんのみんな、観ようぜ。