VX-3 という、なんか妙に愛着が湧く無線機

なんか知らんが大変ラブリー。

ドローンのアナログ伝送のために取得したアマチュア無線4級。
その後、中華トランシーバを合法化して使うかという企画が持ち上がり。
改造を終えて受信だけ行っていたところ、コレはなんかちょっとおもしろいのではないかと考え始める。

このおもしろさをどう伝えたものか。
基本「半年ROMれ」な感じだ。
かつては「ホビーの王様」と言われたアマチュア無線も過疎ってる。
基本の楽しみ方は「電波どれぐらい届いた」というもので、技術的根拠や物理的な位置(山の上とか)で工夫をする。
つながった人はポケモンGoみたいなもので、協会を通じてQSLカードというのを交換する。
カードの交換に命かけてる人がいて、カード持ってない(協会に入っていない←思ったよりお金かかる)とかだと、ブチ切りされる事例もあったり。
実際の通信には「お作法」があって、そのあたりに準拠するのもこの遊びに参加するための重要な舞台装置。
そんな「人間味あふれるSNS」という感じ。
生きた人間のやり取りはおもしろい。大昔からあったんですよ。
まーでもスッカスカで全然人居ない。
普通にトランシーバーとして使って問題なさそうだ。
ルール守らないと怒られるだろうけど。
山登りはかなりニーズが合致している。
山の中でドローン飛ばすのもかなり合致している。

免許取ってから気づいたのだが、講習会なるものがあり、それを受ければ免許くれるよと。
24000円とかなので、過去問しかないんだから5000円で試験やれよという気がするが、実は学生は7000円ソコソコで受けることができる。
学生ってのは小学生から。
ココはお子様の教育にはいい感じの制度なのでないかと感じた。
まあ過去問を根性で覚え込ませれば小学生でもイケると思うが、2000円ぐらいの差なら講習でもいいんじゃねえの的な。
そうすると、小学生といえど国家資格が貰える。
資格取得の情操教育に有効ではないかと。
なんかアナログな接続って独特の暖かさがあるような気がする。
免許貰ってから無線局免許取るのも、めんどくさくて時間がかかるが、役所ってそんなところという情操教育にも使える。
そんな教育が必要なのもどうかとは思うが。
「試験めんどいなー」というお父さんも、なんか子供とセットで受けるとなると、「講習もしょうがないな」なんて気持ちにもなるのでは。
まあ甘えですが。

という顛末があって、ちゃんと技適適合機を結局買った。買ったよ。
VX-3 って一番小さいハンディ機。
なんせ日陰産業のせいか、新型があんまり出てこない。
VX-3 はベストセラーらしいが、もう12年も売っているらしい。
出力は1Wでヘタすると特定小電力と変わらないレベル。
ところがこの端末(リグというらしい)、なかなか味のあるイイヤツだった。

まず、ものすごい小さい。防水とかないが、小さいのエラい。
中華のヤツは、いつものアレって感じの鈍器感あったが、VX-3は手軽に持って歩ける。

次に電池がデジカメのアレ。フジとかで使ってるやつ。
安価に手に入るので、電源系がかなりラク。
もちろん電池の持ちも悪くない。
油断するとすぐ専用に専用充電器とかなるので、ココは重要だ。

そしてココが重要。
ラジオを聞きながら電波取れる機能。
FMラジオとか聞いてて、必要なときだけ受信みたいな。
そんなのハンディ機はみんな当たり前だろ、とか思いそうだが、様々な条件あって、それからいくと VX-3 はすごくいい。
イヤホンを外部アンテナにする機能とか、想像できる機能はついている。
「マニアは裏切らない」という製品構成だ。
他にも端々に気が利いている。

いくつか弱点もあって、小型がゆえにボタンが組み合わせで「覚えらんねえ」。
比較的そういうの覚えるの得意なタイプだと自認していたが、マニュアル持ち歩いています。
今の時代風ではないなとは思うが、なんだこういう使いこなす感もコレはこれで楽しくない?みたいな。
ロック式のダイアルコントローラーが絶妙によく出来てて、iPodとか参考にしたのかな・・・あれも廃れちゃったよな・・とか、おっさんには響いてしまう。

そんなこんなで、随分ラジオ野郎になっている今日この頃。
ラジオもおもしろいな。テレビより遥かに面白いな。
10徳ナイフのような、小型の懐中電灯のような。
「災害時の備え」とかの言い訳が有効。
なんかそういう愛着がわくガジェット感のある一品で、騙されたと思って買っとけという感じ。
なんかアンテナ変えたいなとか、どうやって持ち歩こうかな。
すげえたのしいよ。しばらく楽しいよ。これで2万円とか安いよ。
私もいろいろやってますが、そんなそんなそんな趣味の隙間産業的な。
中華な安価なコピー機。それも合法ってのもあるみたいだけど、これはお金払ってもいいんじゃねえかなあ。
そんな感じで連れて歩いています。しばらく飽きるまで。