「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」2019公演に行った

I was born on the other side.

もう先週ぐらいの話なのですが。

「ギロッポンにヘドウィグ行くんだわー」と仲間に話したら、2004年頃、ヘドウィグヘドウィグ言ってましたね!と言われて、おっと15年も経ったのか・・と思って調べたら、最初にワーワー騒いでいたのは 2002年だった。
初めての日本公演(三上博史だ)が2004年で、まあ確かにあの頃は面白くて面白くて盛り上がった記憶がある。

なにかというと、基本はオカマの恨み節を並べる一人芝居。
実際はドラァグクイーンから始まって、少しずつ設定やストーリーが肉付けされていったという、奇跡的な展開で作り上げられたお話。

日本公演はなんの縁か皆出席。いろんなのありましたね。
2017年に JCM が来て、あれで個人的にはゴールを迎えた気がした。
していたのだが、2019年版がやってきた。
浦井健治がヘドウィグ。
仮面ライダークウガの人で、実力も人気もある人だろう。
注目はイツァークに嬢王蜂のアブちゃん。
個人的にはココが最重要注目ポイント。
内容は正統派回帰しつつ、マイノリティに対する社会の捉え方も変わったのを感じた、そんな公演だった。

歴代の日本公演では、イツァークは女性があてられることが多かった。
イツァークはヘドウィグにとって、「持ってないものを持っている」存在故に虐げ、長い旅路の末に開放する。
今回はそういう意味で、イツァークをかなりあげた。
映画で使われない「The Long Grift」という、演劇版では解釈のポイントになる曲があるのだが、これがぐっとキタ。
一方で「カーウォッシュ」とかなく、「Wig in a box」の合唱パートとかはやりながら追加したとか、まあいろいろアレンジされていた。

トータルとして、歴代の日本公演では、流れがわかりやすく、日本語訳の歌詞も違和感なかった。
アングリーインチの演奏もよかった。
「ボヘミアン・ラプソディ」もそうだが、よい楽曲を持っているのは力がある。
これからも語り継がれるといいと思う。

見る側の世代交代のようなものはあって、今回の観客はお年を召したお姉さま方が多かったかなーこれは浦井健治ファンがそうなのかなーという感じではあった。
若者にはウケないのかな?というか、若者の感想が聞きたい。
東西冷戦とか、ロックンロールとか、やっぱもう郷愁の域なのか総括の時代なのか。

あと生で見たアブちゃん、なんかどれもこれもいちいち動きが印象的で、声もすごくて、これは目を離せないスゴイ人だ・・と思った。
女王蜂も目が離せませんね。

とりあえず映画版はサブカル向けのニッチな映画であっても、アマゾン・プライムも安くレンタルできるので、興味の出た人は騙されたと思って観てください。
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B00UMB9SN2
楽曲も Google Play Music とかに転がってます。
近年評価の高いニール・パトリックのヤツも Youtube にあがっている。
ホントいい時代になったね。